ビデオテープデッキ(Victor、HR-S10000)の状態が悪い。
ハイファイ音声のトラッキングがすごく不安定で、トラッキングつまみで調整しても、すぐにハイファイを外れ、ノーマル音声と行ったり来たりのブチブチ音声になる・・・。
ほとんどのテープで、トラッキング調整つまみの適正位置が中央よりも少し左なので、どうもヘッドのアジマス(進行方向に対するヘッドの角度)狂いが原因ではないかと思われる。
デッキの筐体をあける。
ロータリーヘッドの右にハイファイ用のヘッドがある。
調整ネジが3本あり、前後の2本は主にヘッドの「高さ」と「仰角」の調整、横にある1本が「アジマス」用らしい。
さっそく調整にはいる。まずは、「アジマス」ネジの頭のちょっと横にペイントマーカーでマーキング。
(これを見ながら、何回まわしたのかを確認する。指先だよりだとけっこう怪しいし、元にも戻せなくなるので)
トラッキング調整つまみを中央に戻してから、基準テープ(Scotch製テストテープ)を走らせながらネジを動かしてみる。
ところが民生機での録画と違い、適正範囲が広すぎてアジマスを追い込めない。
そこで、自分で録画したテープを次々走らせ、それらのテープの最大公約数的な角度を探すことにした。
幸い買ってから初期に録画したテープだと、ほぼ同じ位置で適正トラッキングとなる。ネジを左右に回した回数を確認し、適正範囲の中央で角度を決定とした。
ここで、先の状態のすごく悪かったテープをかけてみると、トラッキング調整つまみが中央のままで、全く問題なく再生することができる。トラッキングを見失い勝手にノーマル音声に切り替わるようなこともなくなった。
無事に修理完了。筐体を閉じる。(所要時間30分)
・・・しかし、民生用では最高級の編集機とはいえ、買ってからもう13年。よくまぁ走行系にも全く問題なく動いているものである・・・。
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